The Violent Consequences of Trade-Induced Worker Displacement in MexicoがAER: Insightsに採択
メキシコにおける、国際競争に伴う労働市場ショックが麻薬戦争に与えた影響を示した論文(The Violent Consequences of Trade-Induced Worker Displacement in Mexico, with Dell and Feigenberg)がAER: Insightsに採択されました。論文はhttps://t.co/SYdopo2cSU
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年6月15日
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製造業労働者の減少が麻薬輸送・殺人件数に与えた影響を製造業における中国との米国市場での競争要因変数を操作変数にして推定した結果、国際密輸を行ってるような非合法組織が活動してる地域でのみ男性非熟練労働への負のショックがコカイン輸送、殺人を増やしているという結果です。 (2/8)
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年6月15日
世界的に殺人件数が多い場所というのは途上国特にラテンアメリカ都市部でかつ麻薬密輸ルート関係場所が多くを占めているわけですが、そこでの労働市場ショックが男性非熟練労働者の麻薬組織への吸収、組織の活動の活発化、抗争の激化につながると解釈できる結果の発見が貢献です。(3/8)
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我々の分析期間(2011年まで)麻薬戦争の死者の大部分は犯罪組織間/内の殺し合いによるものなので、数年前は悪者同士が殺しあうことのどこが問題なのかという意見が結構あったのですが、職の機会があれば「悪者」にならず死ななかったかもという発見が個人的に論文を完遂する大きな動機でした。(4/8)
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年6月15日
メキシコでは7月に大統領選挙がありますが奇しくもその有力候補は経済社会政策を通じ犯罪組織の採用力を低下させることを治安政策の1つとしてます。なお当研究の政策への適用には雇用機会の減少と増加で影響が異なる可能性(当研究では捨象)に留意が必要と思います。https://t.co/KB7OC1WPbm (5/8) pic.twitter.com/fW3S6w9QAd
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"AER: Insights"は米国経済学会が発行を開始したばかりの新雑誌でAERと同等の質だけど簡潔に書ける論文に特化した雑誌を目指しているという触れ込みのものです。https://t.co/I9pB8dOccZ が皆がそう思ってその質の論文が投稿/掲載されていくかは不明で雑誌の評価がわかるのは当分先かと。
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雑誌の評価はさておき、やりたかったがデータ・実証戦略や時間・労力の制約上できなかった分析もあり、今後もこのトピックで研究を継続予定ですし、そうすることで今回の論文の価値を上げていくことでこの新雑誌の価値を高めていくことに貢献したいと思います(ツイッター上のステマもします)。(7/8)
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年6月15日
最後に、ツイッターつながりの方たちがいる所では阪大・京大・東大・マクマスター大・京都夏の会合で報告させて頂いて、論文の売りを決める材料や実証戦略を自分自身がより深く理解する材料となった様々な有益なコメントを頂きました。ここにお礼申し上げます。(8/8)
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