NBER Summer Insitute 2018 (Urban Economics)
7月26日、27日でNBER Summer InstiuteのUrban Economics Meetingに参加。共著者が共同研究論文を報告。
プログラムは
http://papers.nber.org/sched/SI18URB
行きの便の遅れによって初日の夕方到着になり初日のほとんどを聞けなかったが、聞いた報告でツイートしたものを以下にはっておく。
仏旧植民地の都市は英旧植民地の同規模の都市に比べ、植民地時代から存在した部分もそれ以降に開発された部分もコンパクト(広がり、空地、不規則な形が少ない) という論文Baruah, Henderson, Peng https://t.co/xs6mArmXjJ
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月27日
Global Human Settlement Layerデータを使用 https://t.co/n5REX5aHTh
大都市が労働者を生産的にするのか、大都市が高生産性労働者をセレクトするのか、を賃金(残差)の分布の最頻値を使い検証する方法を提案した論文(一定の仮定でセレクションは最頻値以下の累積密度に影響するが最頻値に影響せず生産性効果は逆というアイデア) Rosenthal&Hales https://t.co/oOPi6CcTEB
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月27日
デンマークのある時期難民がどの都市に住むかが都市の人口規模その他に応じ難民の特徴希望に関係なく決まってたことを使い都市規模の賃金の経路への影響を研究 https://t.co/UjoOZUrPNm 都市規模じゃなくてコペンハーゲンの効果だとか難民を見てるからこその結果だと外的妥当性に難ありとされてた
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月27日
途上国の多くの国の都市と農村のデータで生活環境(公害、犯罪)を比較し、都の高賃金に対し農村が都市を明らかに上回るものはなく開発経済学者が想定する空間均衡は存在しないという研究 https://t.co/NKjVCeuODI 考慮すべき変数がまだ沢山ある(討論者は10個列挙)のでタイトルは変えろと討論者と主催者
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月27日
19世紀ロンドン広域地域発展を鉄道が可能にした職住分離機能に注目して誘導系+数量都市経済モデルで検証。モデルから20世紀初頭の居住通勤パターンと19世紀鉄道拡大パターンと地価データから19世紀のロンドン内人口変化パターンをうまく再現 Heblich, Redding and Sturm https://t.co/YPfC1wAad1
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月27日
ムンバイで都市の15%の面積を占めてたが放置されてた旧繊維工場跡地が再開発可能になったことの周辺地域の土地利用、特にスラム率への効果をスラムを衛星写真から捕捉する手法を大幅に改善しつつ検証してそれを数量空間モデルで解釈 Gechter and Tsivanidis https://t.co/tjUM95KaMO
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月27日
インドの多くの都市でグーグルマップを使ってたくさんの経路・時間帯で所要時間を検索し各都市の都市内移動の困難さが混雑してるから困難なのか、混雑してなくても(道路の質の問題などで)困難なのかを区別しようとした論文 https://t.co/4mYK2VOHpy
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月27日
なお、Summer Instituteに参加したことへの感想は、以下の通り。
さて、今回のNBERSIでは報告共著者が0歳児の母なので、代打で入れるよう自分でスライドも作り(英語力スタイルの違いがあるので)、練習し、外部セミナー報告もやって戦闘力?を落とさないようにしてたわけだが、晴れてスライドは無用となり晴れた気持ちで削除した...が別に削除する必要もなく復元した。
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月30日
まあ共著者の報告は文句ない出来栄えで研究を売るには完ぺきだったが、その場の参加者で自分を知らない人に自分を売るには自分自身で報告しないとあかんなとも思った。質問くれた人あとでフォローして回ったとき「ああ君が共著者なの」みたいな反応が多かった。なので自分がいた意味があったわけだが。
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月30日
論文報告以外のメリットとしては、他論文も討論者と聴衆のレベルが高くて勉強になる(ある論文の最重要先行研究がA and B (201X)だとしたらAさんもBさんもいて深いコメントをする感じ)、その場にいることでおいしい話に加われることもあるかもしれない、参加自体の自己満足がある、くらいですかね。
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月30日
なお、2年連続で報告で一番笑いを取ったことを申し添えておきます(そこかよ)。ただ私がスタンバって撮ったこの写真部分が一番盛り上がったところではなかったが。プログラム全体で一番笑いが起きてたのは我々の討論者がこの研究まとめ、と"ADH meets El Chapo"として顔写真を並べたスライドだったが。 pic.twitter.com/2SiGjcU7Qu
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月30日
蛇足の蛇足だが、こういうスライドは共著者によるとイントロの最後に、これから本題に入るよ、というところで観衆をリフレッシュさせるために入れるのが効果的らしい。去年は笑いを取ることしか考えてなかったのでとても参考になった。
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月30日
もう1件、今更だが、他研究の報告スライドで回帰結果の表を論文からコピペしたせいで小さく見にくいうえに報告で話したい重要情報以外も入ってしまい焦点が弱くなってたのが多かった。スライド用にテイラーメイドしましょう。私もK戸大、C央大ではやらかしたのですが(汗)。
— tetteresearch (@tetteresearch) 2018年7月30日